旅の記録

倉敷のうまいもの

一人旅はご飯がわりと難題です。性格的に入りづらいことはめったにないですが
はずしたくないですからね。ホテルでは朝ごはんだけにして、土地のおいしいものを
食べることにしています。
一日目は商店街を歩いていて気になった「名代とんかつ かっぱ」。
何の気なしにはいったのですが、お客さんいっぱい。
たのんだヒレカツにデミグラスソースがかかってきて驚く。
東京サイズを予想していたら、おっきくてお腹パンパン。

そのまま帰ろうかと思いましたが、せっかくの旅の夜。
知人に薦められていた「Bar栗坂」に寄ることに。
Img_0372
倉敷デパートという商店街の
奥にあるバーです。
シンプルな落ち着くカウンターのみのバーでして、
マスターと楽しくおしゃべり。
美味しい店を聞いてみました。
明日のお昼は「みやけ亭」で洋食の予定だと話したら、
まちがいのない選択とほめられました。

薦めてくれたのが「とん平」というお店。おじいちゃんがいっぱいの店だよと。
女性一人はきついかもしれないからともう一軒教えてくれました。
その後きた常連さんに、「ご飯はかっぱで食べて、次ここに来たの?
どっちも地元の人しか来ない店なのにさ~」と笑われてしまいました。
光栄であります。倉敷のバーにはチャージがないそうです。
3杯のんで、なんと1800円。びっくりのお値段でした。

二日目のお昼は「みやけ亭」。商店街の真ん中にある洋食屋さん。
観光客の女性たちやカップルがほとんどでしたが、
ひとりカウンターで食べたエビとホタテのグラタンのシンプルでいて
深い美味しさ。大満足。近所にあったら頻繁に通うはず。

そして夜は本番の「とん平」です。
Img_0393 かなり細い路地の奥に、浮き上がる看板。
間違いない見た目です。
中はカウンターとテーブルひとつ。
二階もあるようですが、18時半くらいでもうすごい人。
カウンターの真ん中に空いてた席にすべりこむ。

まわりを見回すと平均年齢は60越えといったところでしょうか。
でもおどろくぐらい私好みの店なんです。メニューの札もよいですが、
大皿においた早く出るいくつかの料理と、シンプルだけど美味しそうな献立。
さわらの刺身、なす焼き、モツ煮を注文。
Img_0392
モツ煮がのっていたのは、やちむんです!
さすが倉敷はちがいますね。
お店の方に確認したら「そうよ~ 最近は高くなっちゃったけど」
と笑っていらっしゃいました。

追加で注文したのが「乙島しゃこの天ぷら」。Img_0391_2
サクサクで最高に日本酒に会いました。
この店のすてきなのは、働く女性たち。
おかみさんやお姉さんでもなくて、
普通のお母さんが三人という感じなんです。
色っぽさとは無縁ですが、その安心感は見事。
そして、器がどれもちょうど良い感じなんです。
とくにしゃれすぎず、こだわりのものもあれば
普通のものもあり、どれも使いやすそう。

沖縄の器の話をお店の方としていたら、さっきまで隣でおねえちゃんの話ばかり
していたおじさん二人が「沖縄の方?」と話しかけてきました。
「ちがいます。でも沖縄の器を売っています」と話したら、
おひとりが備前焼を趣味で作られているそうで、いろんな話をさせていただきました。
おねえちゃんのこと考えているばかりじゃないことを知りました(笑)

お会計をしてもらい、お手洗いにはいり出てきたら
先ほどのお二人が「君に飯蛸の天ぷらを頼んだから、すわりなさい」と
もう一度すわり、飯蛸の取り方を教えてもらい、お酒までごちそうになり
愉しい旅の夜となりました。
「こんな常連しかいない店に、女ひとりですわっている。あんたは良いね」
と〆の一言までいただいてしまいました。ありがとうございます。

倉敷のすばらしいもの

倉敷にどうして行きたかったかというと、大原美術館に行きたかったのです。
すばらしい美術館だとは前から聞いていて、ミュージアムショップにはうちの
やちむんもおいていただいてますし、これはいかなければと。

Img_0366ちょうど着いた日、1/28からは「まだまだすごいぞ!大原美術館」
という企画にかわったばかり。
最初に入った本館の最初の部屋で、もう悶絶。
ルノワール、マティス、モネ、ゴーギャンの並びに驚いていたら、
でこちゃんのエッセイを読んでからずっと見たかった
梅原龍三郎が登場。おーっなんて思ってたら、ピカソにロダン。
もう気が狂うんじゃないかと思いました。
ここは日本なのに、こんなにすごい所蔵品があるなんてどういうことなんだ!
と一人驚く。部屋をうつるごとに、ちがう驚きが待っているからすごい。

その後もムンク、ルソー、藤田嗣治もあれば、草間弥生だって、福田美蘭だってある。
本館でいちばん感動したのは、マティスが女性を描いた線画が3枚並んでいて、
そのあとにくるピカソの肘掛け椅子の女。もう素敵すぎて5回は往復。

しかし私を一番感動させたのは、本館ではなかったのです。
Img_0385児島虎次郎記念館オリエント室。
この看板の向こうに、すごいものたちが待っていたのです。

そこにあったのは動物の形をした様々なピッチャーのような土器。
そして6世紀から13世紀くらいのエジプト、イラン、トルコ、
スペインなどの陶器。そして陶器の欠片。
欠片がとにかくすごい。色鮮やかな色味はもちろんすばらしく、
筆や線彫りで描かれた文様、動物、植物、楽器を奏でる人。
でも欠片なんで、全部がない。どんな柄なのか、
色なのか、形なのかはあとは自分の想像の世界。ロマンです。

欠片の入った二つのガラスケースのまわりを、何度も何度もまわってしまいました。
美術館のスタッフが途中で交代したのですが、不思議そうに私をみていました(笑)
まあ、見ますよね、かなり変でしたから。
このすばらしい器はきっと新しいすてきなやちむんのモチーフになる。
そんなすてきな出逢いでした。
それにしてもあれだけ素晴らしいもののある四館をめぐって、
料金が1300円。ホテルの割引で1100円。
東京でいったどんな展覧会よりもすばらしく、安い。
おそるべし、大原美術館。

倉敷の旅1 

倉敷についてまずはホテルに荷物を。チェックインしたら部屋が二階で
「なんだ、二階かぁ~」なんてちょっと残念な気がしたのですが、
エレベーターで二階にいって部屋の方へ曲がったら、
思わず声を上げるほどの光景が。

Img_0382壁一面に棟方志功の版画「大世界の柵」。
部屋をでるとすぐにこの版画があるなんて贅沢すぎ。
部屋に荷物をおいてから、前にあるソファーで
ゆっくり眺めてしまいました。
あとで聞いたのですが、このホテルの壁に合わせて
棟方志功がぴったりのサイズで作ったものなのだそうです。
倉敷国際ホテルのためだけの特別な版画。
宿をここに選んで本当によかった。

Img_0365まずは閉まる前の倉敷民藝館へ。
お客さんが誰もいなかったので、ほぼ独り占め。
昔から使われてきたものたちをゆっくり見られるのは
とても豊かな時間。
でも、民藝の道具たちがガラスのケースに入っているのは
なんだか不思議な気もします。残すことが必要だから
仕方がないのですが、使われてこそ意味があるものですから。

うれしかったのは、ここでも沖縄の厨子甕に出逢えたこと。
いつの時代かは書いていなかったけれど、焼き締めのシンプルなもの。
それとも昔は色鮮やかだったのか?
いつまでも人々の生活に寄り添っていけるものにかかわっていける今は、
とっても幸せだと実感した時間でもありました。
民藝館自体の建物が味わい深くて、階段を上がったり降りたり、
まるで迷路みたい。ミシミシ、ミシミシという木造の音も積み重ねた時間を
感じるものでもありました。

民藝を旅する

映画の仕事を始めて17年目。沖縄クラフトの仕事を始めて4年目。
思いもかけずに大ヒットした映画のご褒美を年末にいただいてしまいました。
17年で初めてのことだったので、大切に使いたいと思っています。
そして思いついたのが、民藝をめぐる旅にでること。
海外旅行なら一瞬でなくなってしまうお金も、ちょっとした国内旅行なら
何回か行けるではないですか。

Img_1804沖縄のうつわの仕事をしていますが、
実は家にはいろんな地方の、時代の器があります。
母に貰ったものや、自分でコツコツ集めたもの、
仕事用にあふれるサンプルなどなど。
私の日々の暮らしを盛り立ててくれるものたちです。

ここ数年は旅と言えば、だいたい仕事で沖縄でしたが
今年は少し映画の本数を減らして、民藝のうつわや日本の良いものを
観に触れに出かけてみようと思います。
いろんなものを見ても、果たして「やっぱりやちむんが一番だ」と
言えるか否かの挑戦でもあります(笑)

最初の旅に選んだのは、倉敷です。まだなんにも決めていませんが
ふらっと明日から行ってきま~す。

秋の伊豆

この週末、伊豆高原の友達の別荘に女三人で出かけてきました。
友達が独身になったお祝いなので、赤ワインと白ワイン、鶏と卵の燻製をもって
いざ、伊豆へ。
Izu1着いたところで、家中の雨戸をあけたのですが、
二階の窓からは山の稜線と紅葉、そして秋空。
これだけで幸せを実感。
Izu2リビングの雨戸をあけたら、
今度はお庭にススキが。秋ですね~
家中の窓を開けて、家に風をとおして
おふとんを干して、まずは家を生き返らせる。
お風呂には温泉がひいてある
ありえないほど素敵な別荘です。40年くらい前に建てたそうですが、
ちゃんとお手入れをして使ってきたことがわかり、きれいなまま。

Izu3別荘地の敷地内からは、こんなに美しく
海が見える場所まであるのです。山もあり、海もある。
伊豆高原ならではの贅沢な風景です。
山道をくだって降りていくと海に近づくと
火曜サスペンス劇場の撮影が行われたという断崖絶壁が。
Izu4_3
崖の上から美しい太陽を見ました。
足を踏み外したら大変なので、
あまり奥まではいきませんでしたが
久々にみた美しい海は壮観です。

Izu5晴れ渡った空と穏やかな海の向こうには
大島がみえました。
Izu6少し先まで歩いて、山道をおりると
先ほどの断崖絶壁が奥に見えます。
犯人が追いつめられるのがよくわかる
見事な崖です。
そりゃ、つい告白しちゃうよ~

Izu7夕方前から酒盛りを始めました。
一人ずつ温泉に入りつつ、ちびちび。
こちらは伊豆高原駅の中の魚やさんでさばいてもらった
お刺身。大興奮の美味しさで、白ワインを合わせて楽しみました。
お家温泉は、窓を開ければお庭の緑が広がるので
まるで露天風呂に入っている気分も味わえてしまいます。
緑の香りと虫の声。なんて贅沢な時間なんだ。
縁側から星をみると、生プラネタリウムというくらい星座が
見事にみえるのです。これこそ星が降ってくるという感じ。
ワイン3本を飲み干して、ふかふかのふとんで寝るという、至福。

朝は一番に起きた私が、朝温泉の準備。お茶を入れながら、朝ごはんの下準備を。
Izu8皆が温泉に入っている間に、朝食の仕上げに入りました。
昨夜の刺身をマリネにして、山盛りの野菜の上に
豪勢にのせたサラダに。生の白菜を千切りにして
のせるとしゃきしゃきで瑞々しくて、お鍋とはまったくちがう
美味しさが楽しめます。隠し味は、刺身についていた山葵。
ぴりっとするだけで、美味しさが増しますね。

洗濯機をまわして使ったタオルなどを干して、お布団もほした後、
高原の方にお茶を飲みに出かけました。
すてきな老夫婦が営む「カフェ・エステ」で珈琲と手作りケーキを。
友達が頼んだカプチーノにはオレンジピールが、
私が頼んだウィンナーコーヒーは背の高いガラスのグラスで登場。
とっても美味しくて、見た目もしゃれていて大満足。
ケーキは素朴でやさしいお味。奥様の人柄がわかります。

Izu9別荘にもどって、家中を掃除。
途中で縁側で日向ぼっこをしていたのですが、
いわし雲の秋空にススキの美しい風景が広がっていました。

別荘にいる間、何度も伸びをしました。
伊豆の美味しい空気の中で、おもいっきり伸びをすると
なんて気持ちが良いのだろうか。
日本の四季っていつまでも変わらないでほしい。
掃除と戸締りを終えて、いざ帰路へ。

Izu10夕方のライトアップにあわせて、
熱海の梅園によりました。梅の名所が、この時期は
紅葉の名所になるそう。余分なライトアップはなく、
最小限の明りがとてもよく、紅葉本来の美しさが
引き立つ気がしました。

今回の旅はベテランドライバーの安心の運転と
クラウンの乗り心地に支えられた素敵な旅となりました。
三人とも同じ仕事をしていて、ウィークデーはもちろん、
週末も丸々休めることはめったにないので、一切仕事をしないで
ここまでゆったり休日を送るなんて何年ぶりなんだ?
休暇は人生にとって大切なものなんだと実感した二日でした。

久々の京都

今週は京都伊勢丹でやちむんの催事、土曜は「クロワッサンで朝食を」の京都シネマの初日。こんな機会はめったにないので、
2、3年ぶりに京都に行ってきました。
午前から午後にかけては、仕事の視察。「クロワッサンで朝食を」は満員お立見の大盛況。
なんどみてもごった返すロビーと満席の映画館はしあわせです。

夕方になって、鴨川の飛び石をわたって、吉田屋料理店に向かいました。
130824_182403飛び石を一歩一歩わたる緊張感。そよぐ風。
飛び石の真ん中でとった夕暮れの鴨川です。
空の色、雲の具合、鴨川の流れ、すべてが美しい夏の京都です。
この前来た時はここで蛍をみたな~

吉田屋料理店は京都らしい風情の店。
まず入り口がわからない。いわゆる町屋づくり。
小路を奥にはいると、つつましい看板。
でもお店の中はわりと広い。そして坪庭。
汲みあげ湯葉、水茄子のフリットなど京都らしいものもあれば、
ゴーヤチャンプルーにピータン豆腐の組み合わせあり。かなり好みでした。

早めに切り上げて、草庵(いおり)へ。
京都らしい居酒屋。はもと賀茂茄子は売り切れでしたが、紅ショウガ天のおいしいこと。
お次はスペイン料理のxativaへ。
京都はお店に長居せず、はしごが大人の愉しみなんだそう。
どこも京都らしいお店ばかりでした。

日曜は朝から大雨。じゃばじゃばいっていたのに、11時前に小雨に。
自転車で京都クロワッサンめぐりへ。
130825_122112京都はパン文化も奥深い。クロワッサンも楽しみつつ、
京都らしい豆パンや、抹茶クリームものなどをたくさん買って、
友人の家にもどって、三人でお昼ご飯。
ゆるりとした昼ごはんなんて、最近いそがしくて
なかなか味わえなかったので、のんびりと。

さて、午後はどうするか。
私が生麹を買いたかったので、麹屋さんにでかけました。
京都の生麹で塩麹としょうゆ麹を作りたかったのです。

130825_132416_2奥の上り框で、生麹でつくったあったかい甘酒をいただきました。
この美味しいこと。おろし生姜がはいっていて、身体の中からぽかぽか。
疲れがふっとぶ美味しさです。

お次は下鴨神社へ。
鴨川のほとりを夏の日差しを浴びならが、自転車をこぐ。
町中なのに、川があって緑があって、山の稜線が美しい。
蝉の声がみーんみーんと響き、日陰になるとすーっと涼やか。
夏のしあわせな時間。

130825_151732糺の森の緑の美しさ。京にある原生林。
砂利のざくざくという感触も愉しみのひとつ。
世界遺産でもある聖地は、空気の流れがかわります。
茶屋でのんだグリーンティとひやし飴。
京の味ですね~

締めくくりに出かけたのは、一乗寺。
恵文社とガケ書房に本をめぐる旅。
自転車でどこまでもいけるところが京都はよい。
130825_161251
最後は、大久保ナオ登さんが参加しているマトリョーシカ展を見に
White Bird Black Birdへ。
隣町に住んでいる友達の作品に、京都で出逢う。
大久保さんのマトリョーシカは、なんとクレイジーキャッツ。
ゆるそうにみえて、かなりのインパクトでした。

2、3年ぶりの京都ひとり旅。京都に住む友達カップルの姿を
見ていると、こっちもしあわせなな気持ちになります。
いつも違う季節に行こうと思うのに、なぜかいつも夏の京都。
でもいつも違う顔がみられて、大好きな町です。

沖縄からやってきました

この週末は白百合クラブのライブを見に行くという口実付きの沖縄出張でした。
もっとゆっくりするはずが、気合を入れて働いてしまいました。
でも沖縄の新しい作家さんの商品との出会いにあまりに興奮しすぎて、
ちょっと気が狂うんじゃないかと思ったり、久々に器にまみれていると
買う気を失うものですね。初めて知りました。

今回の一番の目的は、催事のDM用と店内用の料理をのせた写真を撮ること。
なので全部自分でやることにしました。
器を選んで、合いそうな料理を考えて、市場で一番美人の果物を探しに行く
ことから始め、イメージを膨らませて絵コンテを書いてみる。
コンパクトデジカメで撮ってみる。
そして本番にはとっても高機能の一眼レフカメラを友人に借りました。

撮影当日の日曜日は前日の荒れ模様とはうって変わってピーカンの晴天。
二日酔いをものともせず(うそです)早起きして、料理を仕込み、お皿を用意して、
ゆであがりをのせて、写真に撮る。皿を替えて盛り付けて写真に撮るの連続。
さんご座キッチンの厨房と店内を借りているので、極力邪魔にならず
良いものを撮る為に早く動く。

お店が混んで来たら営業の邪魔になるのでテラスに出て、
そこも混んで来たら今度は近所の公園にテーブルを出して撮影。
10時から始めて、終わったのは15時でした。
その頃には足腰がヘロヘロに。ホテルに帰って休むはずが、
今度はDMのデザインをはじめてしまい・・・。
夜は腰が痛くて眠れなくなるし、風邪はひくしでしたが
やればできる、自分の頭にあるものがちゃんと形になるというのは
楽しいことですね~
今回はアシストをしてくれたスタッフと、素晴らしいカメラを
貸してくれた友達の力がとっても大きい出張でした。
さて、どんな仕上がりになるのでしょうか。ご期待あれ。

Img_5131今回は那覇の市場から、写真にもとっても映えた
美人さんたちを持ち帰ってきました。
どれを誰にあげようかと考え中です。
さっそくゴーヤをチャンプルーにしましたが、
みずみずしくて苦みもしっかりあって美味。
果物たちは少し熟すのを待っています。

それにしても、皿にのせるだけであんなにエロいドラゴンフルーツと
グアバの実。ちょっと見習いたいくらいでした。
こうやってひとつひとつの器に愛情を注いでしまうと、
売れちゃった時の別れが切ないんだよな~

バウハウス

「ドイツと言えばバウハウスだ」とRe+Cafeの皆さんが言うのです。

デザインのいろはも知らない私ですが、地下鉄の駅からテクテクと

地図を片手にバウハウス展示館探し。着いたことが一目でわかる

Photo_2入口が迎えてくれました。この色合いでおしゃれなんだから

すごいですよね。右側を進んでいくと通路のような

ものが続いていてひたすら進むとスロープになっていて

Photo_3
道なりに降りていくとなにやらカラフルな看板が。

Photo_4壁のデザインもオレンジの椅子の

立て方までもが洒落て見えてきます。

この奥にカフェとショップがあります。

突然あったこげ茶色のドアの前に立つと、自動であいて

そこからがバウハウス展示館。中は写真がとれませんでしたが、

バウハウスの歴史がわかるつくりになっていたり、建築コーナー、

インテリアコーナーなど色々と楽しめまます。一番気に入ったのは

ずらっと連なった椅子の展示の仕方。壁を下にしてワイヤーでとめてあるのですが

ライトアップによって椅子の影が壁に映りこみ、椅子の形と

影の広がりを楽しめる作りになっているのです。思わず見入ってしまいました。

その後は商品化されたものを販売しているショップへ。じっくり選ぶ前に

地下にあるトイレに行ったのですが、これが驚き。

120219_110320真っ赤な扉に白い便器のバランスの素敵なこと。

トイレで思わず「おーっ」と声を上げてしまいました。

すてきな店や美術館もトイレでゲンナリすることは

よくありますが、影まで見事なトイレは初めてでした。

その後、ショップに戻って小さなボールペンや、

デッサン用のペン、ポストカードなどを購入。お土産は食べ物などになりがちなので

ちょっとしたものをその人に応じて選ぶのは、楽しいものです。

今回の展示は日本の寺の建築の写真でした。京都にいけばいつでも見られる

ようなものだったので、何が良いのかとじっと見ていたのですが、

係りのおばあちゃまがずっと私を見ているのです。なんでだ?と疑問に思っていたら、

近くを通った時に「かばんを前に持ちなさい」とご注意いただきました。

前に持っていたはずが、作品を見るのに夢中になっていつの間にか

バックが背中に回っていたのでした。スリにあわないかをじっと見守っていて

くれたのでした。なんて優しいんだ。その後はいつもバックは前を

心掛けて旅の間を過ごしました。

その日の夜の仕事の帰り、車でレストランに向かっている最中に

車窓に「BAUHAUS」の文字が一瞬見えたのです。ポストカードに載っていた

文字と同じものが。夜だったので色などはわからなかったのですが、

最終日にだいたいの場所に見当を付けてまた地下鉄にのって徒歩で散策。

2するとビルの壁に真っ赤な看板に白地で

BAUHAUSの文字が!

Photo_5横側にまわると茶色の壁にも!

ちょうどバウハウス展示館の前から

延長線上の道にあるビルなのですが

誰一人写真を撮る人などいない場所で、一人大興奮でした。

ベルリンはバスと地下鉄を駆使するとどこにでもいけるので

車のない旅行者にもとっても便利で一人でも十分楽しめるのが良いところ。


観光名所じゃないけれど@ベルリン

映画の仕事でベルリン映画祭に行ってきました。4泊で仕事をしながら

街を駆けずり回ってきました。マイナス10℃と聞いていましたが、天候は回復。

東京より少し冷えるくらいの温度でホッとしました。

いつもは旅行ではめったに写真は撮りませんが、せっかくのベルリンなので

気に入ったものをおさえてきました。

ベルリンの街で一番にいいな~と思ったのは、

Photoなんでもない街路樹の枝ぶりでした、

ついているボンボンみたいなのは、松ぼっくりのようなものだとは

思うのですが、なんともおしゃれ。

まるでマリメッコのテキスタイルのようだと、なんども上を見上げていました。

Photo_2こちら帰る日の午前中の散歩でみかけた

アパートメントです。この窓の形と言い、

右のアパートと、左のアパートの見事なバランス!

右側のアパートはベランダの内側の色が列ごとに違うんです。

色味も原色ではなく、グレイッシュなところが街並みになじみます。

Photo_5こちらただの道端です。白の枠と看板の色、

何かわからないオブジェなど見事な調和です。

Photo_6ちょと右にずれますと、

これまたかわいいオブジェが。

散歩しているだけで

たまらなく素敵な街並みが見られるのがなんとも贅沢。

Photo_7ある町の一角にやたらと貼られていたポスター。

自転車の部品ですかね?特に目立つ場所に貼っている

わけでもないのですが、なんとも素敵。

もちろん、100番バスにのって一通りの観光名所は見てきたのですが、

なんでもない道端でも日本とは違う街並みで十分満足できます。

最終日だけきれいに晴れていたので、朝食後喜んで外に飛び出したら

途中で耳がちぎれるかと思うほど冷え込んできました。

晴れると一気に気温が下がるのです。午後は耳までのニット帽、

マフラーと完全防備で挑みました。


釜石に行ってきました

花巻温泉の帰り道にすこし足をのばして、岩手県の被災地、釜石に行くことにしました。

新幹線も電車もかなりすいていて、帰郷以外で東北に行こうと思う人は

やはり少ないのだなと実感しました。花巻から2時間ほどドリームライン(釜石線)に

乗って釜石駅に着きましたが、駅前は復興のスローガンの幕がある以外は

とくに変わった様子はありません。

タクシーに乗って釜石港に行くことにしたのですが、港の方に向かい始めると

港に近くなればなるほど、一階部分がすべて骨組みになり、中がめちゃくちゃに

なった建物、次は二階部分もめちゃくちゃの建物、大破した車と

次々と惨状がみえてきました。運転手さんに話しを伺ったところ、

釜石駅の前はがれきの最終到達地点でがれきの山だったそうですが

すでに撤去されて、ここまで早くなくなるとは思っていなかったそうです。

大破した車をみて驚いていると「ここは良い方だよ。ひどい所では

車の形をしていないから」とおっしゃっていました。

「防波堤を見せたい」とおっしゃるので、そこまで行ってもらいました。

釜石ではあの防波堤があるから大丈夫とずっと言われてきたそうですが、

その防波堤を越える高さ10メートルの津波がきたそうです。

今はすこしだけ海の上に姿が見えました。

今は静かな海で何もなかったように見えますが、駅までの帰り道に

ふと横をみると、右側は一階部分だけが骨組みですが、左側は建物自体が

波にさらわれて土台のみになっていました。同じ場所のように見えて

潮の向きによって被害にも大きな違いがあるそうです。

運転手さんは港の近くの低い場所に住んでいたので、家はなくなってしまい

今は仮設住宅暮らしだそうですが、家族はみなさん無事だったそうです。

「本当はここまで来てくれたなら大槌に行ってほしいです。何があるわけでは

ないのですが、何もなくなってしまったから見てほしい」とおっしゃっていたのが

印象的でした。2時間と少ししかいることができなかったので、

大槌には行くことができませんでしたが、運転手さんの説明を聞きながら

釜石港をまわることができて本当に良かったです。

帰る前に駅前のサン・フィッシュ釜石に寄って、岩手産、釜石産の

海産物や豆、干しシイタケ、雑穀などを買ってきました。

地元で今も頑張っている皆さんに少しでもお役に立てれば良いですし、

これでまた美味しいものを作ろうと思います。

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